モスキーノ(Moschino)は、新クリエイティブ・ディレクターにダヴィデ・レンネ(Davide Renne)を起用することを発表した。
前任のクリエティブ・ディレクターであったジェレミー・スコット(Jeremy Scott)は、今年2月のミラノ・ファッション・ウイークで披露された2023-24年秋冬コレクションを最後に退任。2013年から同メゾンのレガシーを受け継ぎ、クリエイティブへ尽力した約10年間に終止符を打った。
新クリエイティブ・ディレクターに任命されたレンネは、トスカーナ出身のデザイナー。フィレンツェにある名門ファッションスクール、ポリモーダを卒業した後、No.21の創設者アレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)のもとで4年間経験を積み、その後、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)とフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)のもとで働いた。グッチ(Gucci)には過去20年間に渡り在籍し、ウィメンズウェアのヘッドデザイナーとしてチームを先導してきた。
レンネは11月1日から正式にモスキーノ史上4人目のクリエイティブ・ディレクターに就任し、ウィメンズ、メンズ、そしてブランドのメインラインのアクセサリーを監督する。
レンネは、フランコ・モスキーノ(Franco Moschino)が創り上げてきたメゾンの歴史を振り返りながら、声明の中で就任について次の様に語った。「フランコ・モスキーノは、彼のデザインスタジオのニックネームを “la sala giochi(遊び部屋)”と呼んでいました。」「ファッション、とりわけイタリアンファッション、そしてモスキーノハウスがその巨大なパワーで成し遂げられることは、遊び心や喜びとともに達成されるべきだということです。」
同ブランドの親会社アエッフェのマッシモ・フェレッティ(Massimo Ferretti)会長は、この新任について「私たちは皆、ダヴィデの、私たちを取り巻く世界との生きた対話を生み出すファッションの力に対する極めて洗練されたビジョンと、モスキーノのメゾンの遺産と私たちの規範に対する彼の深い理解に感銘を受けています。」とコメント。「イタリアン・ハートを持ち、ラグジュアリー業界において真にユニークなDNAを持つグローバル・メゾンであるモスキーノの未来を形作る上で、彼が極めて重要な役割を果たすと確信しています。」と続けた。
業界ではクリエイティブ・ディレクターの退任が相次ぐ中、レンネの名前が噂されるようになったのは、つい数週間ほど前のこと。最近では、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)のサラ・バートン(Sarah Burton)が26年間の任期を終え、ショーン・マクギアー(Seán McGirr)が彼女の後任となった。また先週には、クロエ(CHLOÉ)の新クリエイティブ・ディレクターにシェミナ・カマリ(Chemena Kamali)が就任。今年7月には、トッズ(TOD’S)のクリエイティブディレクターを務めるヴァルター・キアッポーニ(Walter Chiapponi)の退任が発表され、後任はいまだ空席のままである。
レンネが手がける新生モスキーノ(Moschino)は、2月のミラノ・ファッション・ウィーク2024年秋冬コレクションでデビューを飾る予定だ。