デンマークのジュエリーブランド、パンドラ(Pandora)は、2024年第2四半期においても堅調な業績を報告した。同社のオーガニック成長率は15%に達し、全世界での売上高は67.71億デンマーククローネ(約9917万ドル)を達成。特に、ブランドの勢いと店舗の高い集客力により、収益が大幅に増加した。
こうした好調な業績を受けてパンドラは、今年のオーガニック成長率が9~12%になると予測し、以前の8~10%という予測からの今年2度目の収益予測の上方修正をした。その結果、パンドラの株価は、8月13日の取引で3.7%上昇した。
パンドラでは独自のチャームが人気であるが、第2四半期では、そのチャームビジネスが前年比で1%の成長を記録し、一方、チャーム以外の製品は29%増加した。また、成長戦略「フェニックス」により、ジュエリー市場でのシェア拡大を継続。デザインから製造、直販までの垂直統合された価値チェーンを築き、規模の経済を活かしてコスト優位性を確保しつつ、世界クラスの消費者体験を提供している。
第2四半期の地域別市場では、米国が14%の成長を遂げ、パンドラの最大市場としての地位を維持。またヨーロッパ市場では、ドイツが前年比65%という驚異的な成長を記録し、ブランドの認知度と購入意欲を高めていった。一方で、中国市場は消費者の購買力の低下により23%減少し、課題が浮き彫りとなる結果となった。
パンドラの社長兼CEOであるアレクサンダー・ラシック(Alexander Lacik)は、「私たちの戦略は、Pandoraを新たな高みに引き上げ続けている。消費者は私たちのブランドを気に入っており、その成果が数字に表れている」と述べており、今後の成長に対する楽観的な見通しを示した。
同社は、2024年通年の成長見通しをさらに引き上げ、オーガニック成長率を9〜12%、EBITマージンを25%前後と予測。引き続き高い収益性を維持しながら、持続的な成長を遂げることを目指していく。
また、ブランドの再構築や店舗ネットワークの拡大にも注力しており、2026年までに全世界で1,375〜1,425の直営店舗を新たに展開する計画である。新しい「Evoke 2.0」コンセプトストアの導入も進んでおり、消費者に一貫したブランド体験を提供することで、さらなる成長を掲げている。