6月10日(現地時間)、コンデナスト(Condé Nast)はマーク・グイドゥッチ(Mark Guiducci)を「ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)」の初代グローバル編集ディレクターに任命したことを発表した。グイドゥッチは今後、ニューヨークを拠点に、米英仏伊西の5カ国で発行される全エディションを統括することになる。
グイドゥッチはこれまで『ヴォーグ(VOGUE)』のクリエイティブ・エディトリアル・ディレクターとして、同誌の世界的なビジュアルと編集方針を刷新してきたキーパーソンだ。TikTok公式チャンネルの立ち上げや人気ポッドキャスト『ザ・ランスルー(The Run-Through)』、メットガラ(Met Gala)やヴォーグ・ワールド(VOGUE WORLD)といった象徴的イベントを成功に導き、若年層に向けた新しいラグジュアリーの在り方を提示してきた。
とりわけ注目すべきは、2025年のロサンゼルス山火事被災者支援を目的に開催された『ヴォーグ・ヴィンテージ・マーケット(Vogue Vintage Market)』で、50万ドル以上の支援金を集めた点だ。編集だけにとどまらず、文化と社会の接点を創出するその手腕は、今後のヴァニティ・フェアに新たな可能性をもたらすだろう。
コンデナストの最高クリエイティブ責任者、アンナ・ウィンター(Anna Wintour)は、グイドゥッチを「時代の風をとらえる帆」と表現する。
「彼のエネルギーと創造性は、ヴァニティ・フェアを次なるステージへと導いてくれるでしょう。未来に何が起きるか分からない今だからこそ、彼のような編集者が必要です。」
グイドゥッチ自身もこの任命を「キャリアの最高の栄誉」と表現。ヴァニティ・フェアで編集アシスタントとしてキャリアをスタートさせてから15年。再びこの雑誌に戻ってくることは、まさに原点回帰であり、新たな冒険の始まりとなる。
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