ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)、自然の生命力を讃える新作「ペルレ エクストラオーディネール フリュイ アンシャンテ」発表

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ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)は、このほど、創業以来メゾンの創造を支えてきた“自然の生命力”へのオマージュとして、2つの新作ウォッチを発表した。

今回登場したのは、ペルレ コレクションの美学とメティエダール(Matières d’Art)の卓越性が初めて融合した「ペルレ エクストラオーディネール フリュイ アンシャンテ ミルティーユ&フランボワーズ ウォッチ」。陽光をたっぷり浴びて実るベリーの曲線を、メゾン独自開発のファソネ エナメルで立体的に表現し、瑞々しい果実の情景を、華やかなラウンドケースに収めている。

1 1甘美な世界観を宿す「ミルティーユ」と「フランボワーズ」

ゴールドビーズで縁取られたケース内には、思わず手に取りたくなる果実がたわわに描かれる。2023年に開発されたファソネ エナメル技法により、果実は立体感と艶やかさを兼ね備えた仕上がりに。隣にはミニアチュール ペインティングによる葉が添えられ、テクスチャー加工を施したゴールド背景と共に、森の情景を想起させる。

文字盤にはローズゴールドまたはホワイトゴールドで象られた2人の妖精が登場。ダイヤモンドが輝く羽をまとい、時の流れと戯れるように舞う。ケース裏には、フランボワーズモデルにはてんとう虫、ミルティーユモデルには蝶が繊細にエングレービングされている。

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受け継がれるメティエダールと革新の技法

ヴァン クリーフ&アーペルは、ジュネーブの時計工房において伝統的サヴォアフェールを守りながら、常に革新にも挑戦してきた。ファソネ エナメルは、その象徴ともいえる存在だ。16か月に及ぶ研究開発の末に特許を取得したこの技法は、高浮彫りのような立体感をエナメルで実現するものである。

製作は、エナメルパウダーを型に注ぎ、厳密な温度管理のもとで二度焼成する工程から始まる。その後、研磨と彫刻によって形を整え、最後に高温で仕上げることで、滑らかな光沢と透明感を備えた表情が生まれる。

こうした立体感を際立たせるのは、エナメル技法だけではない。ゴールドの彫刻やテクスチャー加工も重要な役割を果たしている。妖精のシルエットは、ワックス原型から銀の模型を経て手作業で彫り込まれ、背景のゴールドには繊細な質感が加えられる。その結果、光の反射が一層豊かになり、文字盤全体に奥行きが生まれている。

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芸術の粋を集めた「エクストラオーディナリー ダイヤル コレクション」

同作は、エナメル、エングレービング、宝石細工、ミニアチュール ペインティング、ストーンセッティングなど、多彩な専門技術が融合する「エクストラオーディナリー ダイヤル コレクション」に属する。各文字盤の制作にはおよそ300時間を要し、マザーオブパールやストーンのマルケトリ、パイヨンやグリザイユといった多様なエナメル技法が用いられている。

素材と光が調和することで詩情あふれる瞬間が描き出され、時を告げるための道具を超えた芸術作品として昇華されているのだ。

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まるで絵画の中から抜け出してきたかのような「ペルレ エクストラオーディネール フリュイ アンシャンテ」。その果実は時を刻み、妖精は光を運び、そして持ち主だけが知る物語が静かに腕元で息づく逸品だ。

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