Deep Dive
従来型ファッションカレンダーの構造
伝統的なファッションカレンダーは、年2回のメインシーズン(Spring/Summer、Fall/Winter)を軸に構成されてきた。ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリの4大ファッションウィークが2月と9月に開催され、その後にバイイングシーズンが続く。プレコレクション(Resort/Cruise、Pre-Fall)やクチュールウィーク(1月・7月)も主要な節目となる。Première Vision、Texworldなどの素材展示会は各シーズンの約12〜18ヶ月前に開催され、ファブリックの選定からコレクション完成までのタイムラインを規定している。
カレンダーの変革とSee Now, Buy Now
従来の6ヶ月前倒しのカレンダーに対する批判から、「See Now, Buy Now」モデルを採用するブランドが登場した。Burberry、Tom Ford、Tommy Hilfigerなどが先駆けとなり、ランウェイショーと同時に商品を販売する試みが行われた。また、Gucci、Saint Laurentなどは独自のスケジュールでコレクションを発表する「カレンダー離脱」の動きを見せている。パンデミック以降、デジタルファッションウィークの導入や発表回数の削減など、カレンダーの見直しが加速している。
サステナビリティとカレンダーの未来
過密なファッションカレンダーは、業界の過剰生産と創造的バーンアウトの一因として批判されている。年間最大8回のコレクション発表(メイン2回、プレ2回、クチュール2回、コラボレーション等)に対し、Giorgio Armaniを筆頭に発表回数の削減を訴えるデザイナーが増えている。British Fashion Councilやカメラ・ナツィオナーレ・デッラ・モーダ・イタリアーナなどの組織も、持続可能なカレンダーのあり方を議論している。ジェンダーレスコレクションの増加により、メンズとウィメンズの統合ショーも広がりを見せている。
OSFパースペクティブ
OSFは、ファッションカレンダーの変革を業界のサステナブルな進化の象徴と捉えている。過密なスケジュールから脱却し、クリエイティビティと商業性のバランスを取り戻すことが、ブランドの健全な成長と業界全体の持続可能性につながると考える。
関連用語
ファッションウィーク, プレコレクション, See Now Buy Now, トレードショー, クチュール
注目ブランド
CFDA, British Fashion Council, Camera Nazionale della Moda Italiana, Fédération de la Haute Couture, IMG