Deep Dive
フィットモデルの役割と選定基準
フィットモデルは、ファッションショーやエディトリアルのモデルとは異なり、ブランドのターゲット顧客の平均的な体型を正確に反映する体型が求められる。身長、バスト、ウエスト、ヒップ、肩幅、腕の長さなど、細かな計測値が厳密に管理される。優れたフィットモデルは、単に体型が合っているだけでなく、着用感を的確に言語化し、動きや姿勢の変化による問題点を指摘できるコミュニケーション能力も持ち合わせている。長期的にブランドと契約し、体型を一定に維持することもプロフェッショナリズムの一部である。
フィッティングセッションのプロセス
フィッティングセッションは通常、デザイナー、パタンナー、テクニカルデザイナー、そしてフィットモデルが参加して行われる。サンプルを着用したモデルの体を各角度から確認し、シーム位置、ダーツの方向、衿ぐりの深さ、袖付けの角度などを詳細にチェックする。発見された問題点はフィットコメントとして記録され、パターン修正やテックパックの更新に反映される。通常、1つのスタイルにつき2〜3回のフィッティングを経て、最終的な承認(フィットアプルーバル)に至る。
デジタルフィッティングの台頭
3Dシミュレーション技術の進化により、フィットモデルの役割にも変化が生じている。CLO3DやBrowzwearなどのソフトウェアで、デジタルアバターを使用した仮想フィッティングが可能になり、初期段階のフィット確認をデジタルで行うブランドが増加している。しかし、素材の落ち感やストレッチ感、着用時の快適性など、現時点ではデジタルでは完全に再現できない要素も多く、最終的なフィット確認にはリアルなフィットモデルが依然として不可欠である。
OSFパースペクティブ
OSFは、フィットモデルをブランドと消費者をつなぐ「体型の代弁者」として重視している。多様な体型への対応が求められる現代において、複数のフィットモデルを異なるサイズレンジに配置し、あらゆる顧客に心地よいフィットを提供するインクルーシブなアプローチが、ブランドの信頼性を高めると考える。
関連用語
グレーディング, テックパック, パターンメイキング, サイズインクルージョン, プロトタイプ
注目ブランド
Nike, Levi’s, Universal Standard, Good American, Savage X Fenty