ジャックムス(Jacquemus)、メゾンの美学を反映したパリ本社の新オフィスを公開

南仏のファッション・ハウスであるジャックムス(Jacquemus)は、このほどパリ8区に新設した本社オフィスを公開した。新しいオフィスの設計は、世界的に知られる建築・設計事務所のOMAが担当。同社はこれまでにもOMAに依頼をしており、2022年にロンドンとパリにオープンしたジャクムス初のショールームや、ジャックムスのドバイ店のデザインも手掛けている。

白いヴェールがかけられたエントランスを抜け、オフィス空間に足を踏み入れると、そこはクリエイティブ・ディレクターのサイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)の美学を体現した、夢のような空間が広がっている。

Courtesy of Jacquemus

淡い色調で統一されたオフィスは、ジャックムスの作品を連想させ、柔らかな自然光が差し込む広々とした開放的な空間だ。パリの中心にいながら、まるで南フランスにいるような陽気を感じられる。

またオフィス内には、多目的利用が可能なダイニングルームやミーティングルーム、特注のコーヒーステーションなどワーキングスペースとして理想的な環境が整備。各部屋のインテリアデザインにもメゾンの精神が反映されており、左右非対称のアーチや完璧に丸みを帯びたコーナーなど、ミニマルで芸術的なディテールが施されている。

さらにオフィス空間は、ジャックムス自身がキュレートした数々の芸術品で飾られており、アートギャラリーのような様相を呈している。もっとも目を引くのは、ヨーロッパを代表するフランスの彫刻家兼、画家であるアリスティード・マイヨール(Aristide Maillol)による1938-1939年の作品「L’Air (2e état)」だ。その他にも、「Nu féminin couché de dos Dina(1942年)」、「Nu assis」、「Nu debout」といったマイヨールの作品が展示されている。

併せて、デイヴィッド・ホックニー(David Hockney)やヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)、アメデオ・モディリアーニ(Amedeo Modigliani)による卓越したアート作品も、この美しい景観を更に完璧に仕上げてる。

Courtesy of Jacquemus

今年で15周年を迎えるジャックムスは、その洗練されたイメージをさらに確固たるものにしようと意欲的だ。

同ブランドは、先月初のブライダル・ライン「Le mariage(ル・マリアージュ)」コレクションを発表。これは女性と男性向けの両方に用意されており、モダンでミニマルな超ロング丈のコラムドレスや、オーバーサイズのスーツ、シアーなストラップレスのシルクシフォン・ドレスなど洗練したリゾートウエディングにぴったりのコレクションになっている。

Courtesy of Jacquemus

さらにこの夏、サントロペにジャックムスのビーチクラブやレストラン、ブティックのオープンを予定。南フランスのコート・ダジュールでは期間限定のポップアップも行われる。

また6月10日には、ジャックムスの最新コレクションが、カプリ島を舞台にショー形式で発表される。

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