6月4日(現地時間)、サックス・グローバル(Saks Global)は、米高級百貨店「ニーマン・マーカス(Neiman Marcus)」のテキサス州ダラス中心部に位置する旗艦店を2026年9月30日付で閉店すると発表した。
同店舗は1914年の開業以来、ダラスのラグジュアリーリテールを象徴する存在として営業を続けてきたが、親会社が進める事業再編の一環としてその歴史に幕を下ろすこととなる。
Summary
- ニーマン・マーカスが、ダラス中心部の歴史的旗艦店を2026年9月30日に閉店すると発表
- 親会社サックス・グローバルは、経営再建の一環としてノースパーク店へ経営資源を集中する方針
- 1914年に開業した同店舗は112年にわたり営業を続け、ダラスのラグジュアリーリテールを象徴する存在として知られてきた
- 閉店はサックス・グローバルのChapter 11(米連邦破産法第11章)手続き下で進める店舗網再編の一環である
- プレイノのウィローベンド店も2027年1月に閉店予定で、ダラス・フォートワース都市圏のニーマン・マーカスは2店舗体制となる見込み
経営再建の一環として店舗網を再編
今回の閉店は、サックス・グローバルが進める経営再建および店舗戦略見直しの一環として実施される。
同社は2024年にニーマン・マーカスを買収した後、2026年1月に米連邦破産法第11章(Chapter 11)の適用を申請した。買収に伴う20億ドル超の負債や取引先への支払い問題などが経営を圧迫していたとされる。
現在は約17億5,000万ドルの資金調達を確保しながら事業再建を進めており、その過程で店舗ポートフォリオの最適化を進めている。
サックス・グローバルは声明で、「ニーマン・マーカスの持続的な成長に向けた取り組みを進める中、当社は顧客の需要や購買行動に合わせた最適な店舗ネットワークの構築を目指しております。慎重な検討を重ねた結果、2026年9月30日をもってダウンタウン・ダラス店を閉店し、お客様がより多く利用される店舗へ経営資源を集中するという難しい決断をいたしました」と説明している。
存続に向けた取り組みも実らず
なお、同ダウンタウン店の将来を巡っては、2025年以降、存続に向けた協議や調整が続いていた。
2025年2月に、サックス・グローバルは地主との賃貸契約を巡る問題を理由に閉店方針を発表。その後、ダラス市や地域経済界が営業継続を求める働きかけを行い、店舗敷地の一部を所有する地主が土地をダラス市へ寄贈するなど、事態の打開を図る動きも見られた。
一時は閉店延期も発表され、2025年のホリデーシーズン終了まで営業を続けながら、ダラス市とともに施設の再活用案を検討していた。しかし最終的には、経営再建計画の中で閉店が正式決定された。
今後はノースパーク店へ集約
同社によると、今後ダラス市場における事業の中心はノースパーク・センター(NorthPark Center)内の店舗となる見通しだ。
サックス・グローバルは、ダラスをニーマン・マーカスにとって極めて重要な市場と位置付けており、市内および近郊の顧客の多くがノースパーク店を利用していると説明。今後も同店舗を通じてダラスの顧客へのサービスを継続するとともに、閉店するダウンタウン店の豊かな歴史を称える要素を店舗内に取り入れる方針を示している。
また同社は、プレイノ市の「ザ・ショップス・アット・ウィローベンド(The Shops at Willow Bend)」内にあるニーマン・マーカス店舗も2027年1月に閉店すると発表した。
これにより、ダラス・フォートワース都市圏で営業を続けるニーマン・マーカスは、ノースパーク店とフォートワースのクリアフォーク店の2店舗となる見通しだ。
ダラス中心街にも影響
近年ダラスでは、AT&Tやコメリカ(Comerica)がダウンタウンからの移転を発表しているほか、NBAのダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)も新アリーナ候補地としてノースダラス地区への移転を検討している。こうした流れの中での同ニーマン・マーカス旗艦店の閉店は、ダラス中心街にとっても大きな痛手となりそうだ。
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