ストライプデザインの商標権を巡るバトル: トムブラウンがアディダスに勝訴

米国ニューヨークを拠点とするラグジュアリーブランドのトム ブラウン(Thom Browne)が、アディダス(Adidas)による「3本ストライプ」の商標権侵害訴訟で勝訴したことが明確になった。陪審員によって「トム ブラウンがアディダスの商標を侵害したことは一度もない」という最終判決を下された。

巨大スポーツブランドのアディダス(Adidas)は2021年にラグジュアリーブランドのトム ブラウン(Thom Browne)に対し、アディダスの商標である「3本ストライプ」を侵害していると主張。その後提訴を起こしてから今日まで、その商標権を巡る論争が続いていた。

今月3日には両当事者がニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に出廷し、この裁判の行方に注目が集まっていた。

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トム ブラウンの担当者はこの判決を受け、「陪審員が、Thom Browne Inc. がアディダスの商標を侵害したことは一度もないと判断したことを嬉しく思います。20 年以上にわたり、トム ブラウンは高級ファッションの先駆者であり、クラシックなテーラリングとアメリカのスポーツウェアの感性を融合させて、全くユニークで独創的なデザインの美学をもたらしてきました。我々のブランドの特徴となっている創造的な製品を引き続きデザインし、提供していくことを楽しみにしています」とWWD宛に声明を発表。

アディダスはこれまで広告費に年間約3億ドルを費やし、この「3本ストライプ」のトレードマークを使用した製品の売上高は31億ドルに及ぶことを言及してきた。また、トム ブラウンに対し、ライセンス料として86万7,225ドル(約1億1,500万円)の損害賠償と、2~4本の平行線をあしらった製品で700万ドル(約9億3,000万円)の利益を得たとことを指摘し、同額の支払いを追加で請求していた。

もし仮にトム ブラウンが敗訴し、「4本のストライプ」の使用を止めた場合、2023年の第3四半期に約7,300万ドル(約968,000万円)に相当する損害が出ると言われていたが、無事に勝訴という結果で終わり、ブランド側は胸を撫で下ろしたことだろう。

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