3月4日(現地時間)、南フランス発のファッションブランド、ジャックムス(Jacquemus)は、サラ・ベナディ(Sarah Benady)をCEOに任命したことを発表した。これまでセリーヌ(Celine)北米法人の社長を務め、ブランドの高級路線を確立する重要な役割を果たしてきたベナディは、創業者でありアーティスティック・ディレクターのサイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)とともに、ブランドの国際展開と事業拡大を推進していく。
ベナディは名門HEC Parisを卒業し、ブランド戦略と国際展開において高い専門性を持つ。キャリアのスタートはカルティエ(Cartier)の香港支社で、その後、フランスの百貨店プランタン(Printemps)のマーチャンダイジング部門で経験を積んだ。その後、ザ クープルズ(The Kooples)やバッシュ(ba&sh)といったブランドの経営陣を務め、国際市場での成長を成功に導いた実績を持つ。
また直近では、セリーヌ北米法人の社長として、ブランドの高級化戦略を牽引。10年以上にわたりニューヨークを拠点として活躍し、現在は家族とともにパリに拠点を移している。
直営店の拡大とフレグランス事業への参入
ベナディの就任により、ジャックムスは直営店舗のさらなる拡大と初のフレグランス事業への参入を本格化させる。ブランドは今年2月にフランスの大手企業ロレアル(L’Oréal)とパートナーシップを締結し、同社を長期ライセンシーおよび少数株主として迎え入れた。これにより、ブランド初となるフレグランスの開発が加速する見込みだ。
また、2025年4月末にはロサンゼルスに新店舗をオープン予定であり、2026年第1四半期にはマイアミにも出店を計画。さらに、ヨーロッパ市場の強化に加え、南米やアジア市場への進出も視野に入れている。
新たな経営体制のもと、ジャックムスは国際市場での成長とラグジュアリー戦略の深化を図りながら、新たなフェーズへと進んでいく。
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