シャネル(Chanel)の初代グローバル・チーフ・コミュニケーション・オフィサーにルース・ワーダー(Ruth Warder)が就任

Ruth Warder

6月12日(現地時間)、シャネル(Chanel)は、ルース・ワーダー(Ruth Warder)をグローバル・チーフ・コミュニケーション・オフィサー(Global Chief Communications Officer)に任命したことを発表した。今回のポジションは新設されたもので、ワーダーは2025年9月よりロンドンを拠点に勤務し、同社グローバルCEOであるリーナ・ナイル(Leena Nair)に直属する。

ワーダーは、これまでエデルマン(Edelman)で15年以上にわたり広報の最前線を歩んできた業界のベテランである。同社では英国・アイルランドのCEOおよびEMEA(欧州・中東・アフリカ)地域のブランドチェアを歴任。テクノロジー、小売、エンターテインメント、ラグジュアリー、FMCGといった多様な分野で豊富な経験を持ち、社内ではサステナビリティ、職場改革、AIの専門部門立ち上げを主導した実績を持つ。

また、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)やリーダーシップ開発においても積極的に戦略を推進してきた。エデルマン入社以前は、ジャッキー・クーパーPR(Jackie Cooper PR)のマネージングディレクターを務め、キャリアはフロイド・コミュニケーションズ(Freud Communications)にてスタートしている。

シャネルは声明で、「シャネルの既存のグローバル・コミュニケーションチームの強みを基盤に、ワーダー氏は一貫性のある積極的なレピュテーション戦略の構築をさらに推進し、当メゾンの声を世界に響かせることで、社会に対するポジティブな影響力を拡大していきます。」と述べている。

さらに同時期、元ボッテガ・ヴェネタのブランド拡張責任者であるマイケル・ジュリアーノ(Michael Giugliano)が、シャネルのセレブリティチームを率いる役職でパリを拠点に新たに参画することも明らかとなった。

こうした人事の背景には、4月にクリエイティブディレクターに就任したマチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)のもとで、シャネルが新たな時代に向けて経営・ブランド戦略の両面を強化する動きがある。実際、2024年の売上高は187億ドルで、為替調整後の比較では前年比4.3%の減少と、近年のラグジュアリー市場全体に見られる減速傾向の影響も浮き彫りとなっている。

ラグジュアリーブランドとしての存在感をより高めるため、シャネルは経営・クリエイティブの両面において布陣を強化しつつある。

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