モンクレール グループ(Moncler Group)、2026年第1四半期は売上高12%増:アジア主導の成長とDTC強化が鮮明に

Moncler

4月21日(現地時間)、イタリアのラグジュアリーグループ「モンクレール・グループ(Moncler Group)」は、2026年第1四半期(1〜3月)の業績を発表し、グループ売上高が前年同期比で為替一定ベース12%増の8億8,060万ユーロに達したと明らかにした。市場環境の不確実性が続く中でも、主力ブランドであるモンクレール(Moncler)およびストーンアイランド(Stone Island)の両軸が揃って2桁成長を維持した結果となった。

Summary

  • モンクレール・グループの2026年第1四半期売上高は、為替一定ベースで前年同期比12%増の8億8,060万ユーロとなった
  • モンクレールは7億6,650万ユーロで前年同期比12%増、ストーンアイランドは1億1,410万ユーロで同11%増を記録
  • DTCチャネルが成長を牽引し、モンクレールは14%増、ストーンアイランドは17%増といずれも2桁成長
  • アジア市場が最も高い成長を示し、モンクレールは22%増、ストーンアイランドは25%増と中国・韓国を中心に拡大
  • EMEAは観光需要の鈍化により弱含みとなる一方、アメリカ市場はローカル需要に支えられ堅調に推移

 

モンクレール:アジア主導の成長とDTC強化

ブランド別で見ると、モンクレールとしての売上高は7億6,650万ユーロとなり、前年同期比で12%増(為替一定ベース)を記録した。成長の中心となったのはDTCチャネルであり、同期間において14%増と高い伸びを維持。市場のボラティリティや前年の高い比較ベースが存在する中でも、ブランドの直販力の強さが際立つ結果となっている。

地域別では、アジアが22%増と最も大きく伸長した。中国および韓国が牽引し、ローカル顧客と観光客の双方からの需要が下支えした。一方で、EMEA地域は観光客の流入減少やオンライン販売の弱さが影響し、1%減となった。アメリカ市場はローカル消費の堅調さに支えられ、7%増を記録している。

ストーンアイランド:グローバルで均衡の取れた成長

ストーンアイランドの売上高は1億1,410万ユーロで、前年同期比11%増(為替一定ベース)となった。特にDTCチャネルは17%増と引き続き力強く、すべての地域でオーガニック成長を達成している。

地域別では、アジアが25%増、アメリカが24%増と高い成長率を記録した。EMEAも3%増と安定した伸びを示した。2026年春夏コレクションの評価が高く、卸売チャネルも4%増と堅調に推移している。

ブランドとコミュニティの関係性が鍵

モンクレール(Moncler)のエグゼクティブ・チェアマンであるレモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)は今回の結果について、次のように述べている。

「2026年第1四半期の成果は、単なる売上の強さにとどまるものではありません。世界中でブランドとコミュニティの関係性がより深まっていることが明確に表れています。紛争や不安定さが続く環境下においても、モンクレールとストーンアイランドは強いエネルギーと文化的存在感を示しました。これは偶然ではありません。それぞれのブランドの独自性を尊重しながら、常に進化し続けてきた結果です。今後もブランドの本質を守りながら、機敏かつ柔軟に対応していきます。」

今回の12%成長は、単なる需要回復ではなく、DTCを軸にブランド体験をコントロールする戦略が機能していることを示している。特にアジアでの高成長は、ラグジュアリー市場における観光依存からローカル需要へのシフトが進んでいることを裏付ける動きといえる。

一方で、EMEAの停滞はインバウンド需要への依存構造のリスクを改めて浮き彫りにした。グローバルブランドにとって、地域ごとの需要構造の変化にどう対応するかが、今後の成長を左右する要素となる。

レオ・ロンゴーネ(Leo Rongone)CEO体制の下での次のフェーズにおいて、モンクレール グループがこの成長モデルを持続可能な競争優位へと昇華できるかが問われるところだ。現在の戦略が実際のプロダクトやリテール体験にどう表れるのか、次の四半期でその成果が明らかになる。

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