2006年のヒット作『プラダを着た悪魔(The Devil Wears Prada)』の続編『プラダを着た悪魔 2(The Devil Wears Prada 2)』が、北米ボックスオフィスで首位デビューを果たした。公開初週末(金〜日)の興行収入は約7,700万ドルを記録し、2015年以来、従来型コメディ映画として最大のオープニングとなった。
特筆すべきは、その観客構成である。映画調査会社ポストトラック(PostTrak)のデータによると、本作のチケット購入者の76%が女性であり、興行成績の大部分を女性層が牽引した。ファッションを軸とした物語とキャラクターの共感性が、明確なターゲット層への強いリーチを実現した形だ。
さらに、この興収は北米にとどまらず、海外市場でも大きく伸長。約1億5,700万ドルを追加し、全世界累計は約2億3,400万ドルに到達している。これは2026年におけるオープニング成績としても上位に位置づけられる水準である。
主演のメリル・ストリープ(Meryl Streep)、アン・ハサウェイ(Anne Hathaway)、エミリー・ブラント(Emily Blunt)、スタンリー・トゥッチ(Stanley Tucci)といったキャストの再集結により、オリジナル作品のファン層を取り込みつつ、新たな観客層の獲得にも成功。約20年の時を経てもなおブランド価値を維持している点は、レガシーIPの強さを象徴している。
また、同作の成功は、近年低迷が指摘されてきたコメディジャンルにとっても示唆的である。スーパーヒーロー作品やフランチャイズ大作が主流となる中で、キャラクターとストーリーを軸にした中規模作品がこれほどの初動を記録したことは、市場の多様性回復の兆しとも読み取れる。
女性が動かした観客動員、海外市場での強さ、そして愛され続けるIPの再活用。『プラダを着た悪魔 2』は、いまの映画ビジネスがどのようにヒットを生み出しているのかを、分かりやすく映し出す作品と言えるだろう。

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