7月21日(現地時間)、セフォラ・ノースアメリカ(Sephora North America)は、新進ビューティブランドの創業者を支援するインキュベーションプログラム「セフォラ・アクセラレート(Sephora Accelerate)」の2026年参加ブランドを発表した。
今回選出されたのは、スキンケア、メイクアップ、ヘアケア、フレグランスのカテゴリーで事業を展開する12ブランド。汗や身体の動きに対応するパフォーマンスコスメから、頭皮のエイジングやテクスチャーヘアに着目したヘアケア、文化的背景を香りに落とし込むフレグランスまで、現在のビューティ市場に広がる多様な発想を映し出す顔ぶれとなった。
Summary
- セフォラが、2026年「セフォラ・アクセラレート」に参加する新進ビューティブランド12社を発表
- スキンケア、メイクアップ、ヘアケア、フレグランスなど、幅広いカテゴリーの創業者を選出
- 参加者には専門家によるメンタリングや「セフォラ・インパクト・サミット」への参加機会を提供
- フィフティーン・パーセント・プレッジと共同で授与する、10万ドルの助成金にも応募可能
10年目を迎えた創業者支援プログラム
セフォラ・アクセラレートは、創業初期のブランドが成長に伴う課題を乗り越え、プレステージ・ビューティ市場で長期的な事業基盤を築くことを支援するプログラムである。
参加者には、業界の専門家や経験豊富なビューティブランド創業者、セフォラのエグゼクティブから学ぶ機会を提供。事業戦略や小売市場への参入に必要な知識に加え、それぞれのブランドが抱える課題に合わせた個別のメンタリングも行われる。
セフォラのグローバル・チーフ・マーチャンダイジング・オフィサーを務めるプリヤ・ヴェンカテシュ(Priya Venkatesh)は、次のようにコメントした。
「アクセラレートを立ち上げて以来、私たちは毎年、力強いビジョンや差別化された製品、そしてビューティの未来を形づくる新鮮な視点を持つ、多くの才能ある新進創業者たちと出会ってきました。今回、新たなブランド・ビジョナリーたちを迎えられることを大変うれしく思います。この才能ある参加者たちが、プレステージ・ビューティ業界でブランドを成長させるという複雑な道のりを成功裏に進むために必要な、コミュニティ、自信、能力を築けるよう支援していきます。
2026年に選出された12ブランド
フォルタ・コスメティックス(FORTA Cosmetics)は、サラ・ガラー(Sarah Guller)とWNBA選手のレクシー・ハル(Lexie Hull)が共同創業したパフォーマンスコスメブランド。汗や身体の動き、長時間の使用に対応する、アクティブな女性のための製品を開発する。
クリス・ディール・ルナルド(Krys “Deal” Lunardo)が手がけるディールボディーズ(Dealbodies)は、一般的なボディケア製品の4倍の有効成分強度を掲げる、臨床発想のボディ用コンセントレートを展開。繰り返し起こる肌トラブルへのアプローチを目指す。
タチアナ・ラムス・グレザー(Tatiana Ramuth Glezer)が創業したモウ・ビューティ(MOWE Beauty)は、身体を動かすことを前提に設計されたメイクアップブランドである。通気性や発汗への適応力を備えた、「パフォーマンスウェアのようなメイク」を提案する。
ベース・ケー(BASE-K)は、クリスティン・リム・ダックワース(Kristin Lim Duckworth)が立ち上げた、頭皮を起点とするヘアケアブランド。韓国のヘッドスパ文化を背景に、毎日のケアルーティンを通して、より健康的で密度のある印象の髪を育むことを目指す。
エリシア・チェン(Elysia Chen)が手がけるペッパー・パウト(Pepper Pout)は、東洋と西洋の視点を現代的に融合したビューティブランド。遊び心や個人的な感覚、文化的な新鮮さを備えた製品を展開する。
クリスティーナ・アイソン(Christina Eison)によるリファレンス(Reference)は、ファインフレグランスとパーソナルビューティ製品を扱うブランドである。世界の7つの地域環境から着想を得る独自の製品開発フレームワーク「シンクレティック・ビューティ(Syncretic Beauty™)」を通じて、香りとボディケア製品を生み出す。
ジェナ・モラレス・レドベター(Jenna Morales Ledbetter)が創業したオモラ・ビューティ・ラボ(Omora Beauty Lab)は、ニキビができやすい肌や敏感肌に向けたベースメイクを開発するクリーンビューティブランド。毛穴を詰まらせる可能性のある成分や香料、一般的な刺激成分を使用しない処方を特徴とする。
エブリデイ・ケミスト(Everyday Chemist)は、フラヴィア・ザモ(Flavia Zhamo)が手がけるスキンケアブランド。母娘が運営するエンジニアリングスタジオで、製品の処方開発から手作業による製造までを行い、スキンケアを一つのクラフトとして捉える。
ミミ・コネ(Mimi Koné)が創業したモレ(MORÉ)は、テクスチャーヘアのために開発された、科学的根拠に基づくプレミアム・ヘアケアルーティンを提案するブランド。「テクスチャーヘア専用として初」を掲げている。
エウソ・ヴェール(EAUSO VERT)は、タニヤ・ゴンザレス・チャンドック(Tanya Gonzalez Chandhok)とフェイ・ハリス・ウッド(Faye Harris Wood)が手がけるファインフレグランスブランド。女性およびラテン系の創業者によるブランドとして、文化や実体験を香りの中心に据えている。
イェ・ジン(Ye Jin)とニック・バーンズ(Nick Burns)が共同創業したマニュスクリプト(Manuscript)は、頭皮のエイジングに着目する臨床レベルのヘアケアブランドである。薄毛や白髪、長期的な頭皮の健康に、1日1回使用する美容液で包括的にアプローチ。1日あたり1ドル未満という価格設定も特徴だ。
ハンナ(Hannah)が手がけるイネ・ビューティ(Innae Beauty)は、顧客が内面と外見の両面から自分らしくいられることを目指し、考え抜かれたビューティ製品を開発する。
パフォーマンスとパーソナライズが新たな軸に
今回の参加ブランドから際立つのは、ビューティ製品を日常生活や身体の動きに、より深く適応させようとする姿勢である。
フォルタ・コスメティックスやモウ・ビューティは、汗や運動を前提とする機能性をメイクアップに導入。一方、ベース・ケーやマニュスクリプトは、髪の表面的な美しさだけではなく、頭皮環境や加齢による変化を長期的に捉えている。
肌質、髪質、文化的背景、ライフスタイルなど、消費者一人ひとりが持つ異なる条件に向き合う製品設計。画一的な美の基準ではなく、具体的な生活者の課題からブランドを構築する姿勢が、2026年の参加ブランドを結ぶ共通項だといえる。
事業の確立から持続可能な成長までを支援
再構築された2026年のカリキュラムは、新しいブランドの確立、大規模な事業拡大、長期的かつ持続可能な未来の構築という、現代のブランド経営における3つの段階に焦点を当てる。
参加者はプログラムの主要カリキュラムに加え、次世代のビューティブランドを奨励する「セフォラ・インパクト・サミット(Sephora Impact Summit)」にも参加できる。
さらに、フィフティーン・パーセント・プレッジ(Fifteen Percent Pledge)との提携によって授与される、10万ドルの「セフォラ・ビューティ・グラント(Sephora Beauty Grant)」への応募機会も与えられる。
セフォラ・アクセラレートは2016年の開始以来、新進ブランドや、これまでビューティ業界で十分な機会を得にくかった創業者たちを支援してきた。卒業ブランドには、イーデム(EADEM)、クルフィ(Kulfi)、トピカルズ(Topicals)、バウンス・カール(Bounce Curl)、オリビアウマ(OLIVIAUMMA)などが名を連ね、その多くがセフォラでの販売や顧客コミュニティの構築へとつなげている。
2026年の12ブランドは、同年春に北米全域から寄せられた応募のなかから選出された。ブランドのビジョンや革新性、製品開発の進捗を審査し、次世代のプレステージ・ビューティ市場を担う創業者を育てる取り組みである。
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