資生堂グループ、皮膚科医スキンケアブランド「Dr. Dennis Gross Skincare」を買収へ

12月23日(現地時間)、株式会社 資生堂(Shiseido Company, Limited)は、米州地域本社であり連結子会社である資生堂 アメリカズ Corp.を通じて、「ドクターデニスグロススキンケア(Dr. Dennis Gross Skincare)」を所有するDDGスキンケア・ホールディングス(DDG Skincare Holdings LLC)を買収することを発表した。

買収金額は450百万ドル(約640億円)で、資生堂はDDGスキンケア・ホールディングスの株式を100%取得する。買収完了は2024年第1四半期を予定している。

資生堂はすでに、「資生堂」や「クレ・ド・ポー ボーテ(Clé de Peau Beauté)」などのプレステージ・スキンケア・ブランドを展開しているが、この買収により、更にポートフォリオを強化し、グローバル展開の加速を試みる。同社はこの買収を、イノベーションを重視する資生堂グループの企業使命を支えるものであり、同社のスキンビューティ戦略的枠組みとプレステージブランドのグローバルポートフォリオを相乗的に補完するものである、としている。

ドクターデニスグロススキンケアは、元皮膚がん研究者で開業皮膚科医のデニス・グロス(Dennis Gross)が、妻のキャリー・グロス(Carrie Gross)とともに2000年に立ち上げたスキンケアブランドだ。自宅でピーリングできる商品をはじめ、皮膚科学に基づいた製品を提供しており、北米ではカルト的な人気がある。2020年に同社は、プライベート・エクイティ会社メイン・ポイント・パートナーズ(Main Post Partners)から投資を受けている。

同ブランドは今後、資生堂の巨大なグローバルサポートネットワーク、商業的経験、研究開発の専門知識を活用できるようになり、長期的な成長軌道を後押しすることが期待される。

なお、2023年のDDGスキンケア・ホールディングスの売上高は、前年比18%増の約9,400万ドルが見込まれている。