フランスの若手デザイナー支援機関ANDAM(Association Nationale pour le Développement des Arts de la Mode)は6月3日(現地時間)、第37回ANDAMファッションアワードのファイナリスト11組を発表した。受賞者は7月1日(現地時間)に発表される予定であり、今年も次世代を担うデザイナーやブランドが最終選考に進出されている。
Summary
- ANDAMが2026年度ファッションアワードのファイナリスト11組を発表し、受賞者は7月1日に発表予定
- エゴンラボ、ゾマー、フィレオが昨年に続いてファイナリスト入りし、再挑戦での受賞に期待が高まる
- 賞金総額は過去最高となる70万ユーロで、グランプリ、特別賞、ピエール・ベルジェ賞、アクセサリー賞、イノベーション賞の5部門を設置
- 審査委員長は2013年ANDAMグランプリ受賞者であり、アミ パリス創業者のアレクサンドル・マテュッシが務める
- ファイナリスト全員に対し、素材提供やPR支援、サステナビリティ研修、事業成長プログラムなどの包括的なサポートが提供される
ANDAMで繰り返される「再挑戦からの受賞」
今回の選考で注目されるのは、昨年に続いてファイナリスト入りを果たしたエゴンラボ(EgonLab)、ゾマー(Zomer)、そしてアクセサリー部門のフィレオ(Phileo)である。
ANDAMでは、一度の挑戦で受賞に至らなくても、翌年以降に再び評価されるケースが少なくない。実際、2025年のグランプリ受賞者であり、現在マルニ(Marni)のクリエイティブ・ディレクターを務めるメリル・ロッゲ(Meryll Rogge)も、前年にファイナリストへ選出された後、翌年に最高賞を獲得した。また、2025年アクセサリー賞受賞者のサラ・レヴィ(Sarah Levy)も、前年の選考では受賞を逃している。
こうした実績から、ANDAMは一度きりのコンペティションではなく、ブランドの成長を継続的に見守りながら評価する場として知られている。
グランプリ候補に実力派ブランドが集結
第37回ANDAMファッションアワードのファイナリストは以下の通り。
グランプリ/特別賞候補
- エゴンラボ(EgonLab)
- ゾマー(Zomer)
- マリー・アダム=レーナールト(Marie Adam-Leenaerdt)
- フィダン・ノヴルゾヴァ(Fidan Novruzova)
- ポーリーヌ・デュジャンクール(Pauline Dujancourt)
ピエール・ベルジェ賞候補
- アンソニー・カリドン(Anthony Calydon)
- ボヤロフスカヤ(Boyarovskaya)
- メートルピエール(Maitrepierre)
アクセサリー賞候補
- フィレオ(Phileo)
- マラ・パリ(Mara Paris)
- ボナストル(Bonastre)
過去最高額となる70万ユーロの賞金総額
なお、ANDAMが若手ブランドから高い支持を集める理由のひとつが、受賞後も続く手厚い支援体制にある。
今年のANDAMは過去最大規模で開催され、賞金総額は70万ユーロとなる。グランプリ、特別賞、ピエール・ベルジェ賞、アクセサリー賞、イノベーション賞の5部門を通じて、資金援助と長期的な育成支援が行われる予定だ。
また、受賞者だけでなくファイナリスト全員にも支援プログラムが提供される。バレンシアガ(Balenciaga)やロンシャン(Longchamp)による素材提供、カーラ・オットー(Karla Otto)によるPRサポート、OTBグループによるサステナビリティ研修、ザランド(Zalando)による事業成長プログラムなどが用意されており、ブランドの事業基盤強化を後押しする。
アミ パリス創業者が審査委員長を担当
今年の審査委員長を務めるのは、アミ パリス(AMI Paris)の創業者であり、2013年ANDAMグランプリ受賞者でもあるアレクサンドル・マテュッシ(Alexandre Mattiussi)だ。
マテュッシは今回の就任について、「第37回ANDAMの審査委員長を務めることは、私にとって特別な意味があります。13年前、この賞を受賞したことが私の人生を大きく変え、キャリアに決定的な後押しを与えてくれました。ANDAMは、若いデザイナーたちを支援し、フランスで自由に夢を追いかける機会を与えるという、非常に貴重な存在です。今度は私自身が次世代を支援できることを誇りに思います」と述べている。

次世代ファッションを担うブランドの登竜門
1989年の創設以来、ANDAMはヴィクター&ロルフ(Viktor&Rolf)、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)、ジェレミー・スコット(Jeremy Scott)、マリーン・セル(Marine Serre)など、国際的な活躍を果たしたデザイナーたちを輩出してきた。
近年はクリエイティブな才能だけでなく、ブランドとしての持続可能性や事業成長の可能性も重視されている。再び最終選考の舞台に立つエゴンラボ、ゾマー、フィレオが今年どのような評価を受けるのか。7月1日の結果発表に注目が集まる。

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