6月3日(現地時間)、スペインのアパレル大手「インディテックス(Inditex)」は、2026年度第1四半期(2026年2月1日〜4月30日)の決算を発表。春夏コレクションが好調に推移したことを背景に、売上高は前年同期比5.8%増の87億ユーロとなり、営業利益、純利益ともに増加した。
同社は、「ザラ(ZARA)」、「マッシモ ドゥッティ(Massimo Dutti)」、「プル&ベア(Pull&Bear)」、「ベルシュカ(Bershka)」などを展開する世界最大級のファッション小売グループである。
Summary
- 2026年度第1四半期の売上高は前年同期比5.8%増の87億ユーロ
- 売上総利益は6.9%増の54億ユーロ、粗利益率は61.2%へ改善
- EBITDAは7.3%増の26億ユーロ、純利益は5.4%増の14億ユーロ
- 5月1日〜6月1日の既存期間売上高は為替一定ベースで11.5%増
- 2026年度の設備投資額は約23億ユーロを見込む
春夏コレクションが好調、売上高は87億ユーロに
2026年春夏コレクションが好調に推移したことを背景に、インディテックスの第1四半期の売上高は前年同期比5.8%増の87億ユーロとなった。為替一定ベースでは8.8%増となり、グローバル市場における安定した需要を示す結果となっている。
店舗戦略についても着実に前進しており、同期間中には44市場で店舗改装や移転、新規出店などのリテール最適化施策を実施した。2026年4月末時点の店舗数は5,456店舗となった。
利益率も改善、純利益は14億ユーロ
売上の拡大に加え、収益性の改善も進んだ。
売上総利益は前年同期比6.9%増の54億ユーロとなり、売上総利益率は61.2%へ上昇。前年同期から67ベーシスポイント改善し、高い利益水準を維持している。
コスト面では営業費用の増加率を6.4%に抑制した。その結果、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は7.3%増の26億ユーロ、EBIT(営業利益)は7.0%増の18億ユーロとなった。税引前利益は5.5%増の18億ユーロ、純利益は5.4%増の14億ユーロへ拡大している。
また、2026年4月末時点の純現金ポジションは108億ユーロとなり、引き続き強固な財務基盤を維持している。
第2四半期も好調なスタート
第1四半期の好調な流れは、第2四半期に入ってからも継続している。
同社によると、2026年5月1日から6月1日までの店舗およびオンライン売上高は、為替一定ベースで前年同期比11.5%増となった。なお、この成長率にはカレンダー要因によるプラス効果も含まれている。
AI活用と店舗投資を加速
今後の成長戦略として、インディテックスは柔軟なサプライチェーンと市場に近い生産体制を強みとして挙げる。こうした体制がファッショントレンドへの迅速な対応を可能にし、同社の競争優位性を支えているという。
さらに近年は、人工知能(AI)の活用もグループ全体で拡大している。
加えて、2026年度の設備投資額は約23億ユーロを見込んでおり、店舗ネットワークの最適化、テクノロジー統合、オンラインプラットフォームの強化に重点的に投資する方針である。
2025年度配当は1株当たり1.75ユーロを提案
株主還元についても積極的な姿勢を示した。インディテックス取締役会は、2025年度配当として1株当たり1.75ユーロを株主総会へ提案する予定だ。
内訳は通常配当1.20ユーロと特別配当0.55ユーロで構成される。配当は2回に分けて支払われ、第1回目の0.875ユーロは2026年5月4日に支払われた。残る0.875ユーロは2026年11月2日に支払われる見込みである。
取締役会人事も発表
決算発表にあわせて、取締役会に関する重要な人事も明らかになった。
同社は2026年7月7日に本社で年次株主総会を開催する予定である。
また、長年にわたり取締役を務めてきたロドリゴ・エチェニケ・ゴルディージョ(Rodrigo Echenique Gordillo)は、2026年7月12日の任期満了をもって取締役会を退任する。同社は声明の中で、同氏の取締役会への重要な貢献に謝意を表している。
さらに取締役会は、新たな独立社外取締役としてホセ・イグナシオ・ゴイリゴルサリ・テリャエチェ(José Ignacio Goirigolzarri Tellaeche)の選任を株主総会に提案する予定である。
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