6月2日(現地時間)、ヴィクトリアズ シークレット&カンパニー(Victoria’s Secret & Co.)が2026年度第1四半期(5月2日終了)の決算を発表した。売上高は前年同期比15.3%増の15億5,960万ドルと、事前に公表したガイダンスレンジを上回る着地となった。営業利益も7,632万ドルへと拡大し、前年同期の1,979万ドルから大きく伸びた。
Summary
- 2026年度第1四半期売上高は前年同期比15.3%増の15億5,960万ドル
- 営業利益は7,632万ドルとなり、前年同期の1,979万ドルから大幅増
- 既存店売上高は13%増となり、4四半期連続でプラス成長
- Victoria’s Secret、PINK、Beautyの全ブランドで2桁成長を達成
- 通期売上高および調整後営業利益見通しを上方修正
売上高は15%増、ガイダンスを上回る着地
ヴィクトリアズ シークレット&カンパニーの第1四半期の売上高は、15億5,960万ドルとなり、前年同期の13億5,290万ドルから15.3%増加した。これは会社が示していた見通し(14億9,000万〜15億2,500万ドル)を上回る水準である。また、既存店売上高は13%増と、4四半期連続でプラス成長を維持した。
地域別では、北米店舗事業が8億280万ドル(前年比11.3%増)、ダイレクト事業が4億6,940万ドル(同8.4%増)、国際事業が2億8,740万ドル(同44.9%増)と、いずれも前年を上回った。
利益も大幅改善
さらに営業利益は7,632万ドルと、前年同期の1,979万ドルから約4倍に拡大した。株主に帰属する純利益も4,769万ドルとなり、前年同期の166万ドルの赤字から黒字へと転じている。希薄化後1株当たり利益(EPS)は0.56ドルで、前年同期のマイナス0.02ドルから改善している。
一時費用を除いた調整後営業利益は8,008万ドルに達し、3,200万〜4,200万ドルとしていた見通しを大きく上回った。調整後EPSは0.60ドルである。
ヒラリー・スーパーCEO「2026年は非常に力強いスタート」
この好調な結果を受け、最高経営責任者(CEO)のヒラリー・スーパー(Hillary Super)は、次のように述べている。
「2026年は非常に力強いスタートを切ることができました。売上高・利益ともにガイダンスを上回り、昨年後半に築いた勢いを継続しています。Victoria’s Secret、PINK、Beautyの全ブランドで2桁の売上成長を達成し、既存店売上高も4四半期連続でプラス成長となりました。お客様は当社の商品イノベーション、感情に訴えるストーリーテリング、そして明確なブランド表現に強く反応してくださっており、それが新規顧客獲得の2桁成長や定価販売の拡大、カテゴリー・チャネル・地域を横断した幅広い成長につながっています。これらの成果は、お客様とのつながりを強化し、ブランドの魅力を高め、持続的な長期成長を推進する『Path to Potential』戦略が着実に前進していることを示しています」
さらにスーパーは、こう続けた。
「私たちは事業の方向性に対する確信をさらに深めています。チームはこれまで以上に高い精度と機動力で事業を遂行しており、Victoria’s Secret、PINK、Beautyは文化的な存在感を高めながら顧客基盤を拡大しています。今後も商品投入やパートナーシップ、ブランド施策を数多く予定しており、この勢いを維持しながら株主価値を創出していけると考えています」
また、最高財務責任者兼最高執行責任者(CFO兼COO)のスコット・セケラ(Scott Sekella)は、次のように語った。
「第1四半期の業績は、事業全体における規律ある実行力を反映したものです。定価販売の増加、販促活動の削減、そして仕入れ費用および店舗関連費用の効率化により、関税による逆風がある中でも売上総利益率の改善を実現しました。また、前年同期比で販管費率の改善を達成し、EPSの成長率は営業利益の成長率を上回りました。第1四半期の力強い業績と事業の継続的な勢いを踏まえ、2026年度の見通しを引き上げるとともに、収益性の高い成長を実現できると引き続き確信しています。」
通期見通しを上方修正
同社は、この好調な結果を受け、2026年度の通期見通しを引き上げた。
通期売上高は従来の68億5,000万〜69億5,000万ドルから、70億3,000万〜71億3,000万ドルへと上方修正。調整後営業利益についても、4億3,000万〜4億6,000万ドルから5億5,000万〜5億8,000万ドルへ引き上げた。
なお第2四半期は、売上高15億9,000万〜16億1,500万ドル、営業利益9,000万〜1億ドルを見込む。
売上成長以上に注目すべき「利益の質」
ヴィクトリアズ シークレットは近年、ブランドの再構築と収益性の改善を並行して進めてきた。今回の決算でとりわけ目を引くのは、売上高の15%増にとどまらず、営業利益が約4倍へと跳ね上がった点だ。
しかも、その利益率改善は定価販売比率の上昇に支えられている。つまり、単なる需要の一時的な回復ではなく、ブランド価値そのものの回復が進んでいる可能性がある。
さらに、国際事業が前年比44.9%増と大きく伸びた事実は、成長ドライバーが北米市場の外へ広がりつつあることを物語る。今後は、相次ぐ商品投入やブランドパートナーシップが、どこまで新規顧客の獲得に結びつくか。そこが次の焦点となりそうだ。
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