米国ファッションデザイナー協議会(Council of Fashion Designers of America/以下、CFDA)とファッション誌『ヴォーグ(Vogue)』は、アメリカ独立250周年記念プロジェクト「アメリカ250(America250)」およびロックフェラー・センター(Rockefeller Center)と協力し、新たなパブリックアートプロジェクト「ユナイテッド・フラッグス・オブ・ファッション」を開催すると発表した。
同プロジェクトは、2026年に迎えるアメリカ独立宣言署名250周年を記念して企画されたもの。アメリカを代表するデザイナーやブランドが参加し、全50州に加え、5つの準州およびワシントンD.C.の旗をそれぞれ独自の視点で再解釈したオリジナルデザインを制作する。
会場となるのは、ニューヨークを象徴するランドマークのひとつであるロックフェラー・センター。2026年7月27日から9月4日まで、スケートリンク「ザ・リンク(The Rink)」を囲むフラッグポールに120点以上の特別制作された旗が掲揚される予定である。
Summary
- CFDA、Vogue、America250、ロックフェラー・センターが共同で、アメリカ独立250周年を記念した「United Flags of Fashion」を開催すると発表
- アメリカを代表する120名以上のデザイナーやブランドが、全50州・5準州・ワシントンD.C.の旗を再解釈したオリジナル作品を制作
- 展示は2026年7月27日から9月4日まで、ニューヨークのロックフェラー・センター「The Rink」を囲むフラッグポールで実施予定
- ラルフ ローレン、トム ブラウン、トリー バーチ、マイケル コース、ウィリー チャバリアなど、アメリカを代表するブランドやデザイナーが参加
- 展示終了後、すべての旗はSCAD美術館へ寄贈され、保存および将来的な一般公開展示が予定されている
ファッションを通して描くアメリカの多様性
今回のプロジェクトでは、各デザイナーが担当する州や地域の旗を自由に再構築。アメリカ各地の文化的背景や歴史、多様な価値観を反映しながら、現代のクリエイティビティを通じて新たな表現へと昇華させる試みとなる。
参加ブランド・デザイナーには、ラルフ ローレン(Ralph Lauren)、トム ブラウン(Thom Browne)、トリー バーチ(Tory Burch)、マイケル コース(Michael Kors)、カルバン クライン(Calvin Klein)、コーチ(Coach)、ウィリー チャバリア(Willy Chavarria)、ボーディ(Bode)、エリア(Area)、ルアー(Luar)、ピーター ドゥ(Peter Do)、プラバル グルン(Prabal Gurung)、ヴェラ ウォン(Vera Wang)など、アメリカファッション界を代表するブランドやデザイナーが名を連ねている。
また、ヴォーグの旗はアーティストのヘイゼル・ザヴァラ(Hazel Zavala)が制作。アメリカの伝統的なキルト文化と現代抽象芸術から着想を得て、星条旗を新たな視点で再解釈したデザインとなる。
一方、CFDAの旗はイラストレーターのルーベン・トレド(Ruben Toledo)が担当。さらに、ロックフェラー・センターの旗はライフスタイルブランド「ヒル ハウス ホーム(Hill House Home)」の創業者兼CEOであるネル・ダイヤモンド(Nell Diamond)がデザインを手掛けた。
アメリカファッションの存在意義を示す取り組み
今回の発表に際し、『ヴォーグ』グローバル・エディトリアル・ディレクター兼コンデナストのチーフ・コンテンツ・オフィサーであるアナ・ウィンター(Anna Wintour)は次のようにコメントしている。
「旗は、創造性と美しいものを生み出す力が、国の誇りの源であることを思い出させてくれます。私たちが声をかけたすべてのファッションデザイナーは、このプロジェクトに喜んで参加してくれました。その結果生まれた作品群は、この国の記念すべき節目を祝うにふさわしい、誇るべきトリビュートとなっています。」
また、CFDAのCEO兼プレジデントを務めるスティーブン・コルブ(Steven Kolb)は、ファッションがアメリカ文化に果たしてきた役割について「この歴史的な節目は、アメリカ精神を体現する想像力、創意工夫、多様性を称えるまたとない機会です。ファッションは長年にわたり、アメリカの物語を形づくり、レジリエンスを示し、個性を称え、世界の文化に影響を与えてきました。CFDAはAmerica250の祝祭に参加できることを誇りに思います」と語る。
ロックフェラー・センター統括責任者のEB・ケリー(EB Kelly)は、同施設が長年にわたりアートやファッションの発信地であり続けてきたことに触れながら、「ロックフェラー・センターは、デザイナーやアーティスト、ブランドがニューヨークにおける文化体験を再定義する舞台です。『United Flags of Fashion』は、アメリカの創造性とクラフツマンシップを称えるとともに、芸術・ファッション・公共空間が交差する場所としてのロックフェラー・センターの伝統を継承するプロジェクトです」と述べた。
さらに、アメリカ250会長のロージー・リオス(Rosie Rios)は「ファッションは常に、アメリカの創造性、アイデンティティ、そして文化的進化を表現する力強い手段でした。独立250周年を迎えるにあたり、『United Flags of Fashion』はアメリカ精神を象徴する芸術性への大胆で刺激的なオマージュとなります。このインスタレーションを通じて、国内外の人々が、ファッションとデザインというレンズを通して私たちの共有する物語を新たに発見する機会となるでしょう」とコメントしている。
展示終了後はSCAD美術館へ寄贈
「ユナイテッド・フラッグス・オブ・ファッション」で制作されたすべての旗は、展示終了後にジョージア州サバンナのSCAD美術館(SCAD Museum of Art)へ寄贈される予定である。保存および将来的な一般公開を目的として収蔵されることが決定しており、同プロジェクトの文化的価値を長期的に継承していく。
アメリカ独立250周年という歴史的節目に合わせて実施されるこの企画は、ファッションを単なる商業活動としてではなく、文化やアイデンティティ、創造性を表現する手段として提示する試みでもある。ニューヨークの中心地で展開される大規模なインスタレーションは、アメリカファッションが持つ多様性と創造力を国内外へ発信する象徴的なプロジェクトとなりそうだ。
View this post on Instagram
Copyright © 2026 Oui Speak Fashion. All rights reserved.