6月24日(現地時間)、フランス発のファッションブランド「ケンゾー(KENZO)」は、アーティスティックディレクターを務めるニゴー(Nigo®)による2027年春夏メンズ&ウィメンズコレクションをパリで発表した。会場となったのは、1976年に創業者の髙田賢三がブランド初の旗艦店を構えた歴史的なヴィクトワール広場。メゾンの原点ともいえるこの場所で、創業者の精神を現代的な視点から再解釈したコレクションを披露した。
Summary
- ケンゾーが、Nigo®による2027年春夏メンズ&ウィメンズコレクションを発表し、創業の地であるパリ・ヴィクトワール広場をテーマにメゾンの原点を再解釈
- スポーツとロマンス、マスキュリンとフェミニン、アーカイブと革新を融合し、髙田賢三の精神を現代的なワードローブとして表現
- リボンやフローラル、盆栽モチーフ、日本製デニムなどを通じて、日本文化とメゾンの歴史を反映したデザインを展開
- コンバースおよびパラブーツとの新たなコラボレーションや、新作バッグ・フットウェアも発表
創業者の美学を現代へとつなぐデザイン
コレクションでは、アーカイブへの敬意を礎に、スポーツとロマンス、ハードとソフト、マスキュリンとフェミニン、そして伝統と革新といった相反する要素を交差させながら、自由な精神と個性を現代のワードローブとして再構築。髙田賢三本人のスタイルや、1970年代を象徴するカルチャーアイコンから着想を得たデザインは、レイヤードシルエットやポインテッドカラー、ダンディなテーラリングを通じて、当時のエフォートレスなエレガンスを現代的に表現されている。
一方で、アイビースタイルの要素も重要な役割を担う。バーシティジャケットやラガーシャツ、カレッジリボン、ヘリテージを想起させるエンブレムなどを取り入れながら、親しみのあるスポーツウェアを新たなバランスで再解釈。ニット素材のラガーシャツをフロアレングスのガウンへと変換したり、スパンコールによるバーシティモチーフをジャケットやフットウェアへ落とし込むなど、既存のカテゴリーを横断する発想が随所に見られた。
リボンとフローラルが織りなすロマンティシズム
今季を象徴するもうひとつのテーマとなったのが、リボンである。ヴィクトワール広場周辺に古くから息づく服飾資材店の文化と、髙田賢三が生前収集していたリボンアーカイブを着想源に、リボンは装飾にとどまらず、コレクション全体を構成する重要なデザイン要素として昇華された。
カスタムリボンのみで仕立てられたジャケットやスカートは、1982年秋冬コレクションのフィナーレを飾った象徴的な刺繍リボンドレスへのオマージュだ。さらに、襟やカフス、スカートを彩る流れるようなボウ、リボンから着想を得たサッシュ、多色のニットバンドを手縫いで組み上げたドレスなど、多彩なアプローチによってストリップとストライプのリズムが立体的なシルエットを生み出した。
フローラルモチーフもまた、コレクションを彩る重要な要素となった。アーカイブの復刻柄から絵画のようなぼかし表現まで多様なバリエーションで展開され、ヴィクトワール広場に交差する人々や文化、そして過去・現在・未来が重なり合う街の情景を視覚的に映し出している。
日本的な感性とクラフツマンシップを反映
日本文化へのまなざしもコレクション全体に息づく。例えば、盆栽のモチーフは、髙田賢三自身の詩から着想を得たものであり、プリントや刺繍として随所に登場。さらに、1976年の旗艦店オープニングパーティーを描いたオリジナルイラストをもとに、ヴィクトワール広場そのものをテキスタイルへと落とし込んだプリントも制作された。
素材面では、日本製デニムをテーラリングやリボンディテールと組み合わせることで新たな表情を追求。ベルベットのような質感のデニムやフィルクーペのフローラル、ハウンドトゥース、豊かな表情を持つニットウェアなど、多様な素材使いによってコレクションに奥行きを与えている。
ウィメンズではレイヤードオーガンザや流れるスカート、ベビードールドレスとボーイッシュなシルエットを重ね合わせ、軽やかさと構築性を両立。メンズではワークウェアにストライプのカマーバンドを組み合わせることで、実用性とロマンティシズムを融合させた。
コンバース、パラブーツとの新たなコラボレーション
アクセサリーには、アーカイブに残るポストマンバッグを再解釈した「ヴィクトワールバッグ」が登場。レザーやキャンバス、刺繍など多彩な仕様で展開されるほか、「カイト」バッグファミリーには新たなカラーバリエーションが加わる。さらに、アーカイブのイラストを用いたプリント入りピローバッグや、メゾンを象徴するシルクスカーフもラインアップした。
フットウェアでは、「コンバース(Converse)」との協業により、「Chuck 70」と「Jack Purcell」を新たにデザイン。バーシティコードやフローラル、盆栽モチーフを取り入れたデザインが特徴となる。
また、フランスのシューズブランド「パラブーツ(Paraboot)」との初のコラボレーションも実現。ブランドを代表する「Michael」をベースに、ワークウェア由来のメタルディテールや大胆なバーシティレタリングを加えた新たなデザインを発表した。
さらに、小さなリボンをあしらったバレエシューズ由来のハイブリッドブーツなど、フェミニンな要素とユーティリティを融合した新作フットウェアもコレクションを彩っている。


髙田賢三が半世紀前に世界へ向けてブランドのビジョンを発信したヴィクトワール広場。その歴史的な場所へ立ち返ることで、ニゴーは創業者から受け継がれる前向きな精神を現代的な視点から再提示した。
ケンゾー 2027年春夏コレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
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