アメリカ発のデニムブランド「リーバイス(Levi’s®)」は、このほど、デザイナーのクリステル・コシェ(Christelle Kocher)とのカプセルコレクション「Christelle Kocher for Levi’s®」を発表した。アメリカンデニムをフレンチクチュールのサヴォアフェール(匠の技)を通して再解釈した全10ルックの同コレクションは、7月のパリ・オートクチュールウィーク期間中に初披露される。
なお、リーバイスがパリ・オートクチュールに登場するのは、ブランド史上初のこと。シャネル(CHANEL)のメティエダールの一つであるメゾン ルマリエ(Maison Lemarié)のアーティスティック・ディレクターを務めるコシェが、自身の掲げる「Couture-à-Porter(クチュール・ア・ポルテ)」の哲学を、リーバイスのヘリテージに重ね合わせたものとなる。

Courtesy of Levi’s®
Summary
- リーバイスが、クリステル・コシェとのカプセル「Christelle Kocher for Levi’s®」を7月のパリ・オートクチュールウィークで初披露
- リーバイスにとってブランド初のパリ・オートクチュール参加。全10ルックはすべてデニムを核とした素材で構成
- 「501®」や「Type II」ジャケットを、フェザーワークや刺繍、彫刻的なディテールでクチュールピースへと再構築
- 「ベイビー ブルックリン バッグ」もクチュールオブジェとして再解釈。ビジュアルはケイラ・コナーズが撮影
- コシェはメゾン ルマリエのアーティスティック・ディレクターであり、2019年のANDAMグランプリ受賞者
「501®」がクチュールピースへ
コレクションは、テキスタイル操作とハンドクラフトの野心的な探求を出発点に、「501®」ジーンズや「Type II」ジャケットといったリーバイスのアイコンを、精緻なクチュールピースへと変貌させる。シグネチャーピースにはフェザーの装飾や刺繍、彫刻的なディテールが施され、ドレープを効かせたブラックデニムのガウンや、存在感のあるヘッドピースといったエレベーテッドなシルエットと並ぶことで、日常のデニムとクチュールドレスの間に自然な対話が生まれている。
アクセサリーでは、「ベイビー ブルックリン バッグ(Baby Brooklyn Bag)」をクチュールオブジェとして再解釈。コレクションはすべてデニムを核となる素材として開発され、フェザーワーク、ハンド刺繍、プリセ(プリーツ)のドレープ、フローラルの立体構築、レジン加工のデニム、レザー刺繍といった技法によって、素材の可能性を押し広げている。

構築と流動のあいだで
シルエットは構築性と流動性の間を行き来する。レイヤードされたデニムプリセは抽象的なフローラルビュスチェを形づくり、デグラデのフェザーケープは彫刻的な動きを生む。クチュール刺繍は、タンクトップやシャツ、デニムセパレーツをラグジュアリーなイブニングウェアへと昇華させた。ハイライトは、デニム、レース、レジンを組み合わせ、魚の鱗から着想を得た豊かなテクスチャーをまとう、フルフェザーのガウンとケープのルックである。


ビジュアルはケイラ・コナーズ(Kayla Connors)が撮影。クチュールの技法と、デニムが持つ生々しく真正な質感との対比に焦点を当て、シネマティックでありながら親密で自然体のイメージに仕上げている。リーバイス本社の「エウレカラボ(Eureka Lab)」で本コレクションのために行われた、フェザー構築やレジンテクスチャーをはじめとする研究開発の成果も、クローズアップと動きを通して写し取られた。
「2つの国が、私の創造のエネルギー」
コシェは次のように語っている。
「2つのチームを引き合わせ、このコレクションが形になっていくのを見届けられたことは光栄でした。このカプセルには、アメリカとフランスの間で生きる私の人生が反映されています。この2つの国が、私の創造のエネルギーを支えているのです。」
また、リーバイスのヨーロッパ マーケティング&ブランドエクスペリエンス担当ヴァイスプレジデントであるマチルド・ヴォシュレ(Mathilde Vaucheret)は、「リーバイスを初めてパリ・オートクチュールの舞台へ連れて行くことは、私たちにとって大きな節目です。1世紀を超える歴史を持つブランドにとって、クリステル・コシェとのパートナーシップは自然な組み合わせでした。彼女はモダンなエッジを効かせた、まさしくパリらしい視点で、私たちのデニムヘリテージを引き立ててくれます。彼女の『Couture-à-Porter』のビジョンは、デニムのクラフツマンシップを高める完璧な方法です。このコラボレーションを通じて、私たちはこのアイコニックなブランドを、ヨーロッパの新たなカルチャーの領域へと導き続けていきます」とコメントした。
クチュールとカルチャーをつなぐ、クリステル・コシェ

コシェはセントラル・セント・マーチンズ(Central Saint Martins)で学び、ボッテガ ヴェネタ(Bottega Veneta)、ドリス ヴァン ノッテン(Dries Van Noten)、クロエ(Chloé)などの名門メゾンを経て、2010年からメゾン ルマリエのアーティスティック・ディレクターを務めている。2016年には自身のブランド「コシェ(KOCHÉ)」を設立し、2019年にANDAMグランプリを受賞した。
オートクチュールウィークという舞台で披露される同カプセルは、クラフツマンシップの祝祭であると同時に、デニムのラディカルな再解釈でもある。ファッションで最も普遍的な素材が、カルチャーと真正性、イノベーションに深く根ざしたまま、オートクチュールの言語へと昇華し得ることを示す試みとして、注目を集めそうだ。
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