ロレアル(L’Oréal)とケリング、「グッチ」で50年間の独占ビューティライセンス契約を締結:1年前倒しで2027年始動

L’Oréal

フランス発の世界最大の化粧品グループ「ロレアル(L’Oréal)」と、フランス発のラグジュアリーグループ「ケリング(Kering)」は、このたび、「グッチ(GUCCI)」のフレグランスおよびビューティ製品に関する50年間の独占グローバル・ライセンス契約を締結したことを明らかにした。これは、現地時間2026年7月7日に発表されたもので、両社が2025年10月19日に公表したビューティ&ウェルネス領域における戦略的提携の、新たな節目となる。

この契約は、グッチと現行ライセンシーであるコティ(Coty)が、2028年6月30日に満了予定だった既存のビューティライセンスの終了時期を1年前倒しすることで合意したことを受けて結ばれた。ロレアルとの新たなライセンスは、規制当局の承認とコティとの契約終了手続きを経て2027年7月1日付で発効する予定であり、同日よりロレアルが世界におけるグッチ ビューティ事業の開発と管理を担う。

Summary

  • ロレアルとケリングが、グッチのフレグランス・ビューティで50年間の独占グローバル・ライセンス契約を締結
  • 2025年10月に発表された両社の戦略的提携に基づくもので、規制当局の承認を前提に2027年7月1日付で発効予定
  • 現行ライセンシーのコティとの契約を、満了予定の2028年6月から1年前倒しで終了
  • コティは早期終了に伴い約4億米ドルを受領。ロレアルは移行関連費用として、早期終了・在庫取得費用の約70%をケリングに支払う
  • ロレアルは「数十億ユーロ規模の新たなメガブランド」の構築を目指すとしている

1年前倒しで始まる「グッチ ビューティ」の新章

発効日までの期間、ケリングとロレアルは、事業の継続性を維持し、円滑かつシームレスな移行を確実にするための特別な枠組みのもとで緊密に連携する。グッチが持つクリエイティブビジョンと世界的なブランド力に、ロレアルのビューティ分野における専門性、イノベーション力、グローバルな流通ネットワークを組み合わせることで、両社はフレグランスおよびビューティ事業における長期的な成長機会の創出を目指す。

移行の前倒しに伴う費用の全体像も示された。コティは既存ライセンス契約の早期終了により約4億米ドルを受領する見込みで、支払いは2026年中に2億5,000万米ドル、2027年中に最大1億5,000万米ドルへと分けて行われる。あわせて、事業の円滑な移行を目的にコティ保有の一部在庫が移管され、ロレアルは早期終了費用および在庫取得費用の約70%に相当する額を、移行関連費用としてケリングに支払う。

ロレアルグループ最高経営責任者(CEO)のニコラ・イエロニムスは、次のように述べている。

「グッチ ビューティを一年を待ってロレアルのブランドポートフォリオに迎えられることを、心から嬉しく思っています。これは50年にわたる新たな旅の始まりであり、ロレアルにとって持続的な成長を牽引する強力なエンジンとなるだけでなく、ケリング社とのパートナーシップにおける新たなマイルストーンとなります」

ロレアル リュクス事業本部プレジデントのシリル・シャピュイは、次のように語る。

「グッチ ビューティをロレアル リュクスに迎えることは、大変光栄であり、当社の戦略において完璧なシナジーをもたらすものです。グッチは、豊かな伝統と極めて個性的で先鋭的なファッションビジョンを融合させ、現代におけるラグジュアリーのあり方を再定義してきた、文化の牽引役(パワーハウス)です。このアイコニックなブランドが加わることで、私たちのポートフォリオに、唯一無二の、そして互いを高め合うクリエイティブなエネルギーが吹き込まれます。グッチの持つ革新的なエッジと、ロレアルが誇る世界最高峰のビジネス基盤を融合させることで、私たちは数十億ユーロ規模の新たなメガブランドを築き上げてまいります。」

また、ケリングのCEO、ルカ・デメオは「今回の合意は、グッチ、ロレアル、そしてコティのすべてに価値をもたらすものです。移行プロセスを加速させることで、グッチとロレアルは当初の予定より1年早く、『グッチ ビューティ』の新たな章を共に築き始めることができます。ラグジュアリーとビューティの分野を代表する両社が力を結集することで、私たちは、あらゆる世代と市場において、グッチの存在感と影響力、そしてブランドの魅力をさらに高めるための基盤を構築しています」と語った。

ラグジュアリーとビューティ、二つの巨人

ロレアルは、40の国際ブランドを擁する世界最大の化粧品グループであり、2025年のグループ売上高は440億5,000万ユーロにのぼる。一方のケリングは、グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、ブシュロンなどを傘下に持つファミリー主導のグローバル・ラグジュアリー・グループで、2025年の売上高は約147億ユーロである。

近年、ラグジュアリーメゾンにとってビューティは、ブランド体験の入り口であると同時に、安定した収益源としての重要性を増している。グッチの革新的なクリエイティブと、ロレアルの世界的な事業基盤が組み合わさることで、「グッチ ビューティ」がどのような新章を描くのか――2027年の始動に向け、その行方に注目が集まる。

Copyright © 2026 Oui Speak Fashion. All rights reserved.

Oui Speak Fashion Japan (OSF)® [ウィ スピーク ファッション ジャパン]をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む