3月13日(現地時間)、「ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)」は、六本木の泉屋博古館東京でショーを開催した。
昨シーズンのヨウヘイ オオノは、「NEW TOWN NEW CAR」をテーマに、故郷や家族への想い、自身が育った平成初期のイメージを反映したスポーティーで独特なルックを数々披露したが、2024年秋冬では「大人へ向けたクラシック」をテーマに、イメージを一変。ランウェイでは幅広い世代のモデルを起用し、年齢問わず着用出来る、構築的でクラシカルな雰囲気のドレスを提案した。
ブラック、ホワイト、ベージュで展開されたトレンチコートは、オーバーサイズでドレープが効いている動きのあるデザインが特徴的。コレクション全体を通して、リラックスしたシルエットが基盤となり、モデルが闊歩するたびに素材の軽やかさが際立った。
デザイナーの大野陽平は、自身のブランドが10周年を迎える一方で、依然として「ラグジュアリーや大人の世界に対して、自分はまだそこに入りきれてないという自覚を感じている」と告白。これまでの10年間で得た経験を振り返りながらも、まだ大人になりきれていない自分の姿を正直に表現することが、彼のこのコレクションのテーマでもあったのだ。
そんな大野が作り上げた「大人の世界」「ラグジュアリーさ」には、子供っぽい遊び心も時折加えられていた。それは、スポーティーなドレスのスカート部分の翻りであったり、腕や胸のモチーフに大ぶりのゴールドチェーンを付けたハンドバッグであったり、昨シーズンのコンセプトを引き継いだ車を連想させるハイヒールなどだ。
こうした大野らしい斬新なアクセントが加わることで、各ピースを王道のエレガンスで終わらせずに、独自の魅力とエッセンスで独創的な存在へと変容させていた。
ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)2024年 秋冬コレクションの全てのルックは、以下のギャラリーから。
Related