6月11日(現地時間)、フランスのラグジュアリーメゾン「サンローラン(Saint Laurent)」は、アヌーク・デュラントー=ローパー(Anouck Duranteau-Loeper)を副最高経営責任者(Deputy CEO)に任命したことを発表した。就任日は2026年7月1日で、最高経営責任者のセドリック・シャルビ(Cédric Charbit)の直属として経営チームに加わる。
今回の人事は、ブランドの成長戦略と製品力強化を見据えた経営体制の拡充の一環であり、サンローランにおける初の副CEO職の新設となる。
Summary
- サンローランは、アヌーク・デュラントー=ローパーをブランド初となる副最高経営責任者に任命した。
- デュラントー=ローパーは2026年7月1日付で就任し、CEOのセドリック・シャルビ直属としてプロダクト部門全体を統括する。
- 直近までイザベル マランのCEOを約10年間務め、アクセサリー事業強化やメンズウェア再構築、店舗拡大などを主導してきた。
- 今後はアンソニー・ヴァカレロと連携しながら、サンローランの商品戦略、ブランド価値、グローバルでの成長加速を推進する。
デュラントー=ローパーは、アーティスティック・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)と連携しながら、デザインスタジオ、コレクション開発、マーチャンダイジング、プロダクトオペレーションを含む製品関連部門を統括する。クリエイティブとビジネスの両面を結び付ける役割として、今後のコレクション戦略や商品展開にも大きく関与していく見通しだ。
セドリック・シャルビは今回の任命について「アヌークの卓越したリーダーシップ、プロダクトに関する専門知識、そしてラグジュアリーブランドへの深い理解は、サンローランの次なる成長ステージを築く上で理想的な資質です」とコメント。
さらに「私たちがメゾンの強化と長期的な価値創造への投資を進める中で、彼女の経験とビジョンは、世界規模でのプロダクト戦略と実行力をさらに高める重要な原動力となるでしょう」と期待を寄せた。
デュラントー=ローパーは20年以上にわたりラグジュアリー業界でキャリアを築いてきた。キャリア初期にはマッキンゼー(McKinsey & Company)に在籍し、その後LVMH モエ ヘネシー ルイ ヴィトン(LVMH Moët Hennessy Louis Vuitton)で約10年間にわたり経験を積んだ。セリーヌ(Celine)ではレザーグッズおよびアクセサリー部門を統括し、商品開発やブランド戦略に携わった。
その後、プーチ(Puig)傘下のパコ ラバンヌ(Paco Rabanne、現Rabanne)へ移籍。2013年から2016年までファッション部門ゼネラルマネージャーを務め、パリでの店舗展開再開やEコマース事業の立ち上げを主導した。
2016年にはイザベル マラン(Isabel Marant)へ参画し、約10年にわたりCEOとしてブランドを率いた。在任中にはアクセサリー事業の拡大、メンズウェアの再構築、「マラン エトワール(Marant Étoile)」ラインの再編、主要市場での店舗ネットワーク拡大などを推進。ブランドの事業基盤拡大に取り組んできた。2026年5月には後任としてカトリーヌ・ジャケ(Catherine Jacquet)がCEOに就任している。
今回の副CEO就任は、サンローランがさらなる成長フェーズに向けて商品開発力とブランド競争力の強化を図る中で行われた重要な経営人事といえる。
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